メンバー;青木、佐々木、峯尾
2週連続で八ヶ岳に行ってきた。
土曜日は僕が寝坊して、美濃戸口に12時に到着。赤岳鉱泉には3時を過ぎていて、アイスは断念。今年は暖かくて氷結状態が悪く、アイスキャンディの氷も薄い。ジョウゴ沢を見に行ったが、F1は轟々と水が流れていた。上の様子を見に行った人にF2も駄目で、さらに上部なら何とかできる、という話を聞いた。滝が駄目でキャンディに人が集中して、ロープを張る場所がないくらいだった。
翌日、テントをたたんで暗いうちに出発。ちょっと行き違いがあって峯尾とはぐれた。独断先行はいけない。中山乗越までは、すぐ。トレースがあるかと思ったが、全く無くて適当にルートファインディングしながらラッセルを1時間する。2人が頑張ってくれた。
下部岩壁の下のリッジで準備をして取り付く。1P目は正面のステンレスハンガーにヌンチャクをかけて、悪い右トラバースをして左上する凹角に入り、テラスでビレー。2P目、そこから左にトラバースして草付きを登る。草付きにピッケルが良く刺さるものの、スタンスが乏しく1歩思い切りが要るが、ボルトがあるので安心できる。そこから雪壁を登って木でビレー。
そこから潅木のまばらのリッジをしばらくコンテするも、上部は急で、しかもビレーアンカーが作れず、僕は確保なしで登り、木でビレー。上部岩壁の取り付きとなる。ここで後続パーティに抜かれ、その人たちは上部岩壁の正面を登っていった。僕らは休憩をして、トポどおりに右の凹角から行く。支点はいいが、下部はアイゼンで小さなスタンスに立ってバランスを取りながら、雪の乗ったホールドを掘りながら、またはピックの引っ掛けの登りで、悪い。中間で休むことができて、上部のかぶった核心になるが、雪も付いてなく、ハーケンも多いのでそこまで怖くない。乗越すと、快適な草付き。リッジ上の安定したポイントでビレー。
そこから、もろいリッジとなり、プロテクションが少ない。雪の乗ったもろい岩で緊張した。ピナクルは左の草付きから巻いて、トサカのピーク手前のリッジ上のボルトまで登ろうとしたが、ロープが重く、長さもぎりぎり足りなく(しかも体勢が安定せず)で苦労した。手前で切ったほうがいい。
そこから登山道へと右にトラバースして終了。地蔵尾根を下り、小屋に戻り、アイスをやるか悩むが、帰りの路面状況が心配で早々に帰った。
午前中は無風で暖かく、昼ころから風が出てきて寒かった。登攀時間は休憩入れて6時間ほど。僕のリードのできはまあまあだった。それというのも4月に一度登っているからで、ルート概念、ビレイ支点の位置は完全に把握していたので、あとは雪が付いた状態でいかに登るかということだけであった。しかし、核心のW級よりも、雪が乗ってホールドの分かりづらいV級の方が難しかったりする。
今回、特に上部の草付きはプロテクションがとれず、怖い思いをした。
潅木、草付き帯を交え、岩と岩をつなぐ中山尾根は、ラッセル、登攀、コンテなど様々な要素があり、そうしたロープワークは北尾根のいい練習になった。北尾根はもっと雪が付いて、はるかに荷物が重く、気象条件が厳しい。これからしっかりと準備をしていかなければならない。